干潟や松林、海岸と熊本県でもこの西海岸や白鶴浜にしか生息していない稀少な生物に ついて指導員の豊田史弥さんの説明に大人から子どもまで25人の参加者は熱心に見つめ、聞き入り、地元の子どもたちでもハクセンシオマネキに初めて触れることが出来、貴重な体験の場となりました。
観察会では、珍しいマメコブシも見つかりました。「今度都会にいる孫が帰ってきたら連れてこよう!」と参加者や「こんな素晴らしい場所と生き物がいることを知らなかった。もっと多くの子どもたちに体験して欲しい!」とお母さんたちの声がありました。
じぃ~としていると巣穴からチゴガニがでてきます。観察方法を子どもたちは学びました。
海岸に咲く「ハマヒルガオ」
浜辺と人々の暮らしを探る「里浜づくり」。振興会でも松枯れ対策に、天草のエジソン倉地さんのお話を聞きました。『近隣国の工業化で酸性雨が降り、土壌の菌が死に、かつて松は菌の栄養を吸収していたがそれが出来なくなり、松の体力がなくなり松食い虫がくると枯れてしまう。以前の松は松食い虫が来ても松ヤニを出し、傷を治癒していた。松ヤニは松の血液と同じ。今は松ヤニを出す元気な松が無くなり、すぐに松食い虫がくると枯れるので、その酸性雨の土壌に銅スラグ(珪酸鉄)を蒔くと作用し、土壌菌が復活する。東光寺の松や本渡南小の松は生き返った。松枯れが10日毎に効果を示した。但し完全に枯れたものは効果がない』とお伺いし、振興会でも白鶴浜の松に試験的に、この倉地さんの研究成果の銅スラグを蒔いています。成果は上々のようです。
銅スラグを蒔いた松の近くに「ハマボウフウ」もあります。
「ハマニガナ」も見つかりました。熊本県絶滅危惧種です。
最後に観察会に20種の生物の解説資料を提供いただいた豊田さんより「砂浜には最初にこのような稀少な植物が生えてくる。白鶴浜はウミガメの産卵地で植物の根が張ることで産卵がしにくくなる。そこを地域で考えて欲しい。」などがあり、里浜明察までこのような活動を皆で続けて行けたらと思いました。