昨年、高浜地区「待ちごもり」の由来について、お問合せがありました。
ここに、ご紹介します。

『待ちごもり』とは?
〇待籠り、神迎え
・文化ー「風俗問状答」より
「十月、神迎へということはなし。神待とて、其さとさとの神の、
祭日の前なる夜、神前に燈明、神酒を供、神主を招きて里人共終夜拝殿にこもる也。」

・慶応ー「風土行事書上帳」より
「十月晦日の夜は出雲より神々御帰り有之由待籠りと唱へ若者共社内にて
神酒披露、通夜仕り申候。」

 神待とはゴヤ祭のことであろうが、神迎えをこの地方では待籠りと呼ぶ。
高浜、大江には各区ごとに神社が祀られているが、その神々は神無月になると出雲に出かける。
天満宮は接待役であるから少し早めに二十五日に出かけ、他の神々は二十九日に出発して、翌月の同じ日に帰って来る。秋葉、金毘羅、恵比須の神々は残るといわれる。しかし、大江ではその三社の神々も少し遅れて出かけるといわれており、金毘羅は十月十日に、秋葉は十八日に、恵比須は二十日に出発していく。
神送りはしないが、神々が帰って来る日は、各神社の拝殿に各区の人々が籠り、ユルリに火を燃やして神酒を飲み合い、子どもには餅を与えて夜半までも寄合っていた。大江では神々の帰る刻には松の枝が垂れ、神風がついて来て吹き荒れるという。今でも、待籠りは高浜、大江のいくつかの神社で行っている。

(参考文献・・・天草町郷土史復刻版)
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